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米サイドストーリー

「ベイサイドストーリー」と読みます。枚方市の米屋「ことぶき米穀」の店長が、米屋の日常などを書きます。古い記事の場合、お米の価格が変わっている可能性があります。最新の価格は、ホームページでご確認ください。

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【産地訪問】山口県美祢【イネと話して肥料を決めます】

8月28日に山口訪問に行ってきました。
3週連続産地訪問の第2弾です。

今回も27日の夜から前乗りしました。
でも、泊まった新山口駅は、入るお店もなかなか見つからないくらい何もなく、割愛します。


朝から農協の方々が迎えに来てくれて、美祢市方面へ。
山口県の美祢というと、「美穂のかほり」と「金太郎ヒノヒカリ」の産地です。

特に美穂のかほりの栽培にはかなりのこだわりがあり、厳しい栽培基準を守り、収穫されたお米でも、出来が良く、食味が良いお米だけが、美穂のかほりとして出荷されます。
あまりの厳しさに、当初は50名弱いた生産者も、今年は35名にまで減り、本当に米作りに情熱と、技術をもった生産者だけが残りました。

20110828 山口訪問3

これは、指標田となっている方の田んぼです。
例年以上に出来が良いです。
昨年は、あまりの猛暑で収穫されたお米のほとんどが美穂のかほりの基準に満たず、初回に入荷しただけで、すぐに売りれてしまいましたが、今年はそんな心配も必要なさそう。

20110828 山口訪問2

何箇所も田んぼを回りましたが、それぞれの田んぼで生産者が待ってくれていて、生育状況などを説明してくれます。
この方も待っていてくれた方の1人です。
笑顔が素敵ですが、米作りの情熱はすごいです。
手前に2本の鉄線が見えるのは、猪除けで、普段は電流を流してあります。
今年は猪被害がかなり多いらしいです。

20110828 山口訪問1

正面の山の向こうに、色が違う山が見えると思いますが、それが有名な「秋吉台」です。
秋吉台とは、日本最大のカルスト台地で、山の上に石灰石がゴロゴロ転がり、山全体が草原である絶景です。
秋吉台のすぐ下には日本最大規模の鍾乳洞「秋芳洞」があります。

写真で分かるように、美穂のかほりはそんな秋吉台のすぐ近くで作られています。
とにかく水がきれいで、それがカルスト台地から湧き出る水が豊富なためであり、それが美味しいお米を育てるのです。

他にも何箇所も田んぼを周り、最後にちょうど収穫が始まったところの「秋芳梨」の直売所にも連れていってもらいました。
この梨は、前から聞いていたのですが、梨としてもかなり有名なブランドです。
直売所には、秋芳梨のみが売られていて、それなのに次から次へと車が入ってきて、次から次へと梨が売れていきます。
価格を見ると、とても安くないです。いえ、かなり高級品です。
それが飛ぶように売れていくんです。

この梨を、農協の方がなんとお土産に持たせてくれました。
箱に入った優品ではありませんが、味はお墨付き。
これは嬉しい!

今日食べましたが、びっくりするくらい甘い汁が口の中に飛び出してきます。
梨よりも多いんじゃないかって量の汁が。
こんな梨は初めて食べました。


このあと、秋吉台にある、秋芳ロイヤルホテルに行きました。
少し早く着いたので、お風呂で、田んぼを回ってかいた汗を流しました。
お風呂から出ると、農協の組合長や専務、農林事務所や、全農山口、生産者の方々が続々とお見えになられました。
さらに、山口新聞や、朝日新聞の記者も取材に来られました。

そして、生育状況の説明や、情報交換や、意見交換などを行いました。
組合長の最初の話で、美祢管内で作られた早生のお米を放射能検査したらしいですが、いずれも検出せずだったとのこと。
山口県なので、まったく心配はしていませんでしたが、お墨付きをもらえると、自信を持って販売できます。

意見交換の途中で、生産者が、それぞれの米作りのこだわりを発表してくれました。
たぶん、ムチャブリだったんだと思いますが、みなさん熱い思いを話してくれました。
その中でも、ご主人を亡くされてからは、ご自分で米作りをされている女性の話に感動しました。

「穂肥(追加で入れる肥料)を20kgやりたいけど、イネと話をして、10kgしか入れなかった」

農協の方がいうには、この方のご主人は米作りの先生的な存在だったらしいです。
あとで行われた交流会(宴会)で、隣になったので、話を聞いてみました。
イネと話をするというのは、ご主人がいつも言われていた表現らしく、常にイネの声を聞いて米作りをされていたんだそうです。
そして、この女性も今でも同じように、イネと話しながらこだわった米作りをされているのだそうです。

いや~いい話が聞けました。

美穂のかほりは、みんな決まった作り方をして、テキスト通りに誰でも作れるお米というわけではないんです。
それぞれの農家が、それぞれのこだわりを持ち、自分の田んぼにあった作り方をし、食味を上げるために決められた約束事を守るというお米なんです。

今年の美穂のかほりは、9月中旬から稲刈りが始まり、大阪に出荷されるのは、9月末か、10月の初旬くらいだと思います。
金太郎ヒノヒカリは、11月ごろでしょう。

今年は例年以上の美味しさだと思いますので、ご期待ください!

  by ことぶき米穀 店長

| 産地訪問 | 23:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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